3Dプリンター出力品への塗装|特徴と注意点

rieko78

2022年07月22日 16:18

塗装の特徴
3Dプリンター出力により製作したものは、塗装で色を変えることができます。

形状見本の製作では、素材の色のままでも十分その役割は果たせます。さらに塗装で色を付けることでより実物に近い見本にすることができます。塗装をすると色の変化以外にも、ツヤ感などによる印象の変化も与えることができます。

塗装はFDM、光造形、粉末焼結、どの造形方法の加工品にも対応しています。


3Dプリンター出力品は基本的に単色で造形されます。素材の色はバリエーションが少なく、基本は白、黒、透明です。唯一インクジェット方式の3Dプリンターはフルカラーに対応しており、複数の色を同時に出力することができます。しかし、同じ形状を他の造形方式で製作した時に比べると2倍以上の費用になることもあります。

光造形は3Dプリンターの中でも一番滑らかな表面の仕上がりなので、特に形状見本の製作に向いています。滑らかな表面なので色ムラが少なく、綺麗に塗装できます。

塗装の方法
FDM
FDM方式では造形により積層痕が残ります。そのまま塗装するとムラができてしまうため、積層痕が目立たないように処理する必要があります。

サポート材の痕や積層痕を消すためにヤスリがけをします。またはパテやアセトンを使用して積層痕を埋めます。
サンドペーパーで表面を滑らかにします。
表面を蒸留水や有機溶媒などで洗浄します。
タッククロスで塗装面の塵・ホコリや、研磨粉などを拭き取ります。
下地処理として1回目のサーフェイサーを吹きかけます。サーフェイサーとは液状のパテの事で、造形表面の小さな凸凹を消し塗料が定着しやすくさせます。
塗装後、やすりやパテの追加が必要な箇所をチェックし修正します。以降、これを表面がきれいに仕上がるまで繰り返します。
サーフェイサー処理後、光沢が出る程度まで表面を優しく磨きます。
再びタッククロスで表面を拭きます。
スプレーなどで色付けをします。
ツヤ出しなどの仕上げ作業をします。
光造形
光造形方式での造形は滑らかな表面仕上がりになります。滑らかな表面なので色ムラが少なく、綺麗に塗装できます。

素材が光硬化性樹脂であるため、耐熱温度が低く、高温で乾燥させると変形することがあります。そのため精度が必要な部品、嵌め合いがあるような部品には向きません。その上で塗装を行う場合は、塗装後に追加工で寸法を調整します。

サポート材の痕をヤスリがけをします。
サンドペーパーで表面を滑らかにします。
表面を蒸留水などで洗浄します。
タッククロスで塗装面の塵・ホコリや、研磨粉などを拭き取ります。
下地処理として1回目のサーフェイサーを吹きかけます。
塗装後、やすりやパテの追加が必要な箇所をチェックし修正します。以降、これを表面がきれいに仕上がるまで繰り返します。
サーフェイサー処理後、光沢が出る程度まで表面を優しく磨きます。
再びタッククロスで表面を拭きます。
スプレーなどで色を塗装する。
ツヤ出しなどの仕上げ作業をします。


粉末焼結
粉末焼結方式は造形後、表面の凹凸が大きく、実際の製品と同様の色彩・質感になりにくいです。そのため、下地処理の段階で如何に表面の凹凸をなくすかがポイントです。

サンドペーパーなどで表層の凹凸をなくすように研磨します。
サーフェイサーを2~4回ほど塗布、あるいはパテを塗ります。
再度研磨します。
サーフェイサーを再び塗布する
スプレーなどで色を塗装します。基本的に重ね塗りをします。
ツヤ出しなどの仕上げ作業をします。

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